[ カテゴリー » 王様いっちゃん ]

k/dが開けたドア

昨日一昨日と慢性腎不全用のフードのページを、ブログに移行する作業をしていて、いっちゃんの頃からとは随分と変わったなあとしみじみ感じている。
フードの種類は増えて、以前からあるものでも製造元が合併したりで、ほとんどの製品がリニューアルされている。
6年前と変わらずに今もあるものは、ヒルズのk/dくらい。


6年前にはなかったフードを開封するたび、くんくんしたり、ポリポリ噛んでみたりしながら、「いっちゃんのときにあったら、もしかしたら食べてくれたかもしれない。」などと思う。
思うだけで、それ以上のことはない。
が、k/d缶を開けて久しぶりににおいをかいだら、ヤラレテしまった。


コバルジン入りで、真っ黒ジャリジャリになったk/dを食べるいっちゃん。
王様のドロボウ柄のお口の周りも、コバルジンがくっついて黒くなっていた。
すぐに飽きて食べなくなったので、私の指先にk/dを乗せて一口ずついっちゃんの口元に運んだ。
それでも食べてくれなくなったら、団子に丸めてお口の中に放り込んだり、お湯で練ってトロトロにしてなんとか舐めてもらおうとしたり。
いっちゃんがコックンしてくれるので調子に乗って食べさせすぎて、ケーで全部リバースさせちゃって、地の底まで落ち込んだり。


そんなこんなが、昨日事のようにリアルに甦ってきた。
だってk/d、7年前と同じにおいで変わってないんだよ~。


k/dはにおいが強いから、すぐそばに置いてなくても、同じ室内にあるとにおう。
そのにおいの中で、しばらくぼーっとしていたら、ぎゃおす長屋も屋上農園もラクシュミーも、ワタシの妄想のような気がしてきた。
目が覚めたら、狭くて古くてボロで豪華絢爛なぎゃおすマンションで、王様にご飯を食べさせるのではないかしら。
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私はそれでもいい。
一生、いっちゃんにご飯を食べさせて、輸液していたっていい。
でもそれじゃ、いっちゃんがタマランだろう。
だから、王様は楽しいことばかりの世界で遊んでてもらって、私はもうしばらくこちらでラクシュミーと暮しているっていう妄想のほうがナイスだ。


・・・妄想じゃなくて、もしかして現実だったか。
ラクシュミーが現実なのは非常に喜ばしいが、デブな現実はどうしたものか。
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デブな現実の朝

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— posted by hipi at 11:50 pm  

6回目の出航記念日

6月7日。
いっちゃんが、楽しいことばかりの世界に居を移した日。
2003年のあのときから、今日で丸6年。
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記念日のお花

白いバラにしたかったけど、見つからなくてピンクになった。
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ブルーと白が綺麗だと思ったけど、さみしい感じになったかも。
ピンクでゴチャゴチャくどいくらいが、賑やかでかえって良かった・・・と思うことにしよう。


6日の晩ご飯には、いっちゃんの好きな鯵を焼いた。
らくは焼いた魚は食べないので、ホタテのお刺身でお相伴。
いっちゃんとはいつも頭の中でしゃべっているけれど、今日は声に出して何回も、可愛いね可愛いねと話しかけた。
いっちゃんは写真の中から、「しってるわよぎゃおす」って返事をしてくれる。


いっちゃんはいつものように王様然とした態度だけど、可愛いって言われたり、お花を飾られたりすると、まんざらでもなさそうだ。
でも、鯵にはもう、あまり興味がなさそうだった。
「いっちゃん美味しいね」って話しかけると、
「そうね」って返してくれるけど、とりあえず言っただけって感じで、どうでもよさそう。


お刺身とかお魚とか、去年まではそれなりに喜んでくれてたようだったけど。
楽しいことばかりの世界にはもっとイイモノがいっぱいあって、お腹はいつも満たされているんだね。
こちらの世界の美味しいは、いっちゃんにはもう必要ないのかもしれない。

だけどもう一度、鼻に皺を寄せながら、ワタシの手のひらからいっしょけんめご飯を食べるいっちゃんに会いたい。
美味しいものを食べさせてあげたい。
お魚もお肉も、いっちゃんと半分こして食べたい。
もしいっちゃんが気に入ってくれたら、半分こじゃなくて、あるだけ全部食べさせてあげたい。
王様ー!カムバーック!!


・・・というのは、ワタシもちょっと言ってみただけ。
いっちゃんが今アチラの世界で楽しくやっているのなら、それでいいよ。
そのうちまた会えるから、それまでちょっと待ってて。
絶対だよ。
待っててよ。



そして一方、らくさんは。
カイヌシが、いっちゃん可愛い王様に会いたいと呟いている最中にも、「ホタテー!おかわりー!!」とわめいていた。
いっちゃんには好きなだけ食べさせていたが、らくや、あなたはいっちゃんじゃない。
食べたいだけ食べたら、また太るからダメー!
しかしラクシュミーは納得しない。
冷蔵庫にはまだホタテが入っていることを知っていて、ワタシが冷蔵庫方面に歩いただけで、ぎゃおぎゃおと大騒ぎ。
らくはぼけっとしているようだけど、そういうところは、とっても鋭い。


6日の夜は更けていき、日付が変わって、7日の午前0時半。
いっちゃんが、楽しいことばかりの世界への船に乗り込んだ時間。
何かあるかと期待していたけど、例年通りに何事もなく、ただ過ぎていった。
王様、ちょっとした合図とか、何かないの?
ワタシの目の前を一瞬でも横切っていくとか、「あわん」って一声だけでも鳴いてくれるとか。
「たのしくやってるよー。まってるよー。」ってさ。


楽しいことばかりの世界は楽しすぎて、そんなことヤル気になれないのか。
メッセージを送っても、ワタシが鈍感すぎて気がつかないのか。
どっちだろう・・・。
いっちゃん、早く会いたいなあ。

— posted by hipi at 12:38 am  

王様 meets キング

今朝方の夢の話。


ワタシは、けっこう広いマンションに住んでいるらしかった。
3LDKくらいだが、ひとつひとつの部屋が大きくて、広いベランダも2箇所にある。
1箇所はリビングの窓の外で、南向きのよう。
もう1箇所は他の部屋で、西向きらしい。
撮影スタジオみたいな、マンションの部屋だった。


ワタシは、いっちゃんはリビングのベランダで日向ぼっこをしていると思っていた。
日差しが暑くきつくなってきたので、そろそろいっちゃんも部屋に入ったほうが良いと思い、ベランダに迎えに行ったけど、いっちゃんはいない。
あれ?と思いつつ、西側のベランダも見に行ったけど、やっぱりいない。
部屋の中だったかと、あちこち捜したけれど、どこにもいない。


また最初から2箇所のベランダを捜し、部屋の中じゅうを捜したけれど、やっぱりいない。
どこに行っちゃったんだろうと不安になってきて、そうしたら突然に、いっちゃんはもうアチラの世界に引越しをしたのではなかったか・・・と思った。
けれど、はっきり思い出せない。
ずっと昔に、アチラの世界にいっちゃんを見送った記憶があるような気もするし、ついさっき、ベランダに歩いて出て行くいっちゃんの後姿をはっきりと見たような気もする。


どちらも本当の気がして、途方に暮れた。
怖くてじっとしてられず、もう一回、捜すことにした。
リビングのベランダに出ると、日差しが眩しい。
そういえばいっちゃんは、体調が良くなかったのではないか。
体調が良くないときに、こんなに暑いベランダに出してはいけなかったんだ。
いっちゃんはイヤがっていたのに、ワタシが抱っこしてベランダに出したような気もする。
それが原因で、アチラに逝ってしまったのかもしれない。
どうしようどうしようと思いながらもう1箇所のベランダを見て、家中を捜し、またリビングに戻ってきたとき、いっちゃんがベランダから部屋の中に入ってきた。


茶トラ白の、筋肉質で大きな身体で、悠々とこちらに歩いてくる。
いっちゃんの顔がすぐ近くまできた。
完璧なドロボウ柄で、ふっくら丸い輪郭の、いつものいっちゃんの顔だった。


やっぱりいっちゃんは生きていた。
安心して力が抜けつつ、抱き上げようとしたところで目が覚めた。




・・・あ?
触ってない!
まだ王様を触ってなかったのに~!!!!!!!!!!!!!
もうちょっとだったのに、惜しかった。
・・・って、これっていつものパターンだよ。
抱っこしようとすると目が覚める。
王様、相変わらずサービスが半端だなあああああ。


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19歳で慢性腎不全が発覚するまでは、風邪ひとつ引いたことがないいっちゃんだけれど、肛門腺が破裂してお尻に大穴が開いたことが2回もあった。
先日もちらっと書いたけど、一時期ワタシは清志郎さんの近所に住んでいたことがあって、何度か姿を見かけたことがある。
家の前の道端で、まだ小さかったお子さんと遊んでいたか、なんとなくそこらを見ていたか、そんな様子だった。
休日、リラックスしているときにジロジロ見られるのは嫌だろうと思い、「あ。キヨシローだ!」と思いつつ、ワタシはいつも前方だけを見ながらとっとと通り過ぎていた。
当然だけど、清志郎さんがただの通行人のワタシに視線を向けたこともないと思う。


いっちゃんの肛門腺が最初に破裂したのは、清志郎さんの近所に住んでいた時期で、清志郎さんの家は、当時いっちゃんがかかっていた獣医さんへ行く途中にあった。
その頃ワタシはキャリーを持っていなくて、いっちゃんを袋状のバッグに入れて、バッグごと抱っこしながら、歩いて清志郎さんの家の前を通り、獣医さんに通ったのだった。


獣医さんに行くときいっちゃんは、あおーんあおーんと不満を表明しながら、いつも袋の隅で小さく固まっていたのだが、一度、いっちゃんがバッグから頭をピョコンと出して外の景色を眺めつつ「あおーんあおーん」と絶叫という日があった。
その状態で清志郎さんの家の前を通ったときに、ちょうどと言うかたまたまと言うか、清志郎さんが外に居た。
真昼間の住宅街、通行人もほとんどいない道に清志郎さんがぼーっと立っていたので、その姿がいっちゃんの目を引いたのか、絶叫しつつ遠慮なく清志郎さんを見るいっちゃん。
いっちゃんにつられてワタシもそちらを見ると、清志郎さんもいっちゃんを見ていた。


ほんの一瞬だけれど、いっちゃんと清志郎さんの視線が交差した(と思う)。
ときおり清志郎さんを見かけるとはいっても、何十回も家の前を通って、数回見たという程度でしかなかったのに。
袋から頭だけ出した猫が絶叫しながら運ばれていくので、清志郎さんはなんとなく見ただけだろうけれど。
清志郎さんの記憶にも、いっちゃんの記憶にも残らなかったであろう、ただの通りすがりの一瞬だったけれど。


のちに、日本のキング・オブ・ロックと呼ばれる清志郎さんと、ぎゃおす王国に君臨するいっちゃん。
キングと王様の視線が交わった瞬間だった。


イェーイ!!


↓いっちゃん9歳。
キングと視線を交わした頃。
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ほんとのことを言うと、ワタシは忌野清志郎さんを大好きというほどではなく、特にRCサクセションにはあまり興味がなくて、レコードやCDを買ったこともない。
人から借りてテープにダビングしたものはいくつかあって、タイマーズだけは好きで随分と聴いたけれど、それ以外はそうでもなかった。
だから清志郎を見かけても、コーフンして抱きつくような狼藉をはたらかずに済んだし、清志郎がコチラの世界から脱皮したニュースを聞いたときにも、とてもびっくりはしたけれど、悲しくて悲しくて・・・ということはなかった。


しかし日が経つにつれて、清志郎の不在がボディブローのようにきいてきた。
今夜もどこかのステージで、走り回りながらマイクを振り回しているような気がするのに。
清志郎がいないというのは現実感がなくて、しかしタイマーズを聴いているうちにだんだんと、本当にもうアチラにいってしまったということが心のどこかに染みこんできて、そうしたら世の中の色があせてきた。
好き嫌いとは別の次元で、『ニッポンには清志郎がいる。清志郎が歌っている。』ということが、ワタシに何らかの影響があったらしいことに自分でも驚いている。


ジョニー・サンダースが亡くなったときにも、フレディ・マーキュリーが亡くなったときにも、世界がつまらなくなって色あせていくような気持ちがした。
いっちゃんのときには色あせたどころではなく、すべての色が抜け落ちて世界はモノトーンになり、豪華絢爛だった王国が崩壊したけれど。


そんなコチラの事情はさておいて、いっちゃんも清志郎も、今はカラフルでピカピカの世界で、ニコニコ歌い暮しているのだろう。
虹の上をダーっと走りながら歌い、ジャンプする清志郎を想像すると、とても楽しそうだと思う。
そんな姿が、とてもよく似合っていると思う。
清志郎も、清志郎の音楽も不滅だな。


イェーイ!


でもやっぱり寂しいなあ・・・。


↓YouTubeにアップされたアルカイダーズ。
タイマーズどころではないのだ。
テレビカメラが5台はいっていたそうだが、ライブはカットだらけだったらしい。
そりゃそうだろう。




のちに清志郎はインタビューで、「何も変わらなかった。怒りを音楽で表現するのは虚しい。」と語ったたそうだ。
たしかに、音楽で政治は変わらないだろう。
金やら権力やら利権やらがグチャグチャに絡み合ってて、誰にもどうにもできそうにない。
けれど、音楽には個人の価値観を変える力がある。


ワタシは、政治に頭やら足やらを突っ込んだミュージシャンは好きじゃない。
ついでに、啓蒙という言葉も好きではない。
とんでもなく上から目線でいやらしい。
タイマーズはそういうのではぜんぜんなくて、ただ単純にストレートに、個人的に怒っていて、歌いたいことを歌っているだけだと思う。


原爆記念日の広島平和コンサートでは、「放射能で死ぬくらいなら麻薬中毒で死にたいぜ!」と叫んでいた。
まったく同意、ワタシもそう思う。
そんなことテレビカメラの前で言える日本人は、清志郎の他にもいるのかな。

— posted by hipi at 11:39 pm  

26回目のおめでとう

今日はいっちゃんの26回目の誕生日。
今年もひろびろさんがbbsに絵を貼ってくださった。
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ママちゃん@てんさんの舞を、うっとりと眺めるいっちゃん♪
いいなあ、楽しそうだなあ。
ママちゃんの舞、ワタシも見たいな。


にくきうさん&ぽっぽちゃんLink からも、可愛いカードをいただいた。
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そちらの世界ではたくさんの綺麗なお花が咲いていると思うけど、いっちゃんはお花よりも、ぽっぽちゃんみたいな可愛い女の子のほうが好きじゃない?


いっちゃんが楽しいことばかりの世界にお引越ししてから6年、いっちゃんを覚えていて、おめでとうと言ってくれる人がいる。
いっちゃん、ありがたいね。
嬉しいね。
生まれてきてくれてありがとう。


いっちゃんが繋いでくれたご縁にありがとう。
いっちゃんのご利益は無限大だね。

— posted by hipi at 11:51 pm  

王様のサービス

夢の話。


どこかの坂の途中にある、合板を張り合わせて建てられたような、古くて安っぽい、2階建ての家に居る。
夢の常として、家の造りは変で、2階への階段は梯子になっている。
10年以上前に亡くなった父方の祖母が居て、
「荷物がまだたくさん置いてあるから、要る物があったら持っていきなさい。」と言う。
周りを見渡すと、家と同じく安っぽい、見るからに大量生産品の姿見が、何枚も壁にもたせかけてある。
鏡の表面には埃が被っていて何も映らず、元はピンクとかブルーとか赤とか、若い子向けの色合いだったであろう鏡の縁は、どれもみな色あせて白っぽくなっている。


ピンクの姿見は、私のだ。
覚えているし、使っていないけど今も持っている。
ブルーや赤のも、私のかもしれないと思う。
他の何枚もの姿見には記憶がないが、私がかつて、覚えていないほどの昔に所有していたものだと、なぜか納得している。
鏡のほかにも本とか雑貨とか、私のものがごちゃごちゃと、ここにはあるようだ。
家の中をざっと見てみたけれど、どれもこれも子供向けとか時代遅れのものばかりで、持って帰りたいようなものはない。
手ぶらで祖母の隣に戻り、畳の上に正座する。


すると、右ナナメ後のほうからいっちゃんが歩いてきて、座っている私の身体の右横に、スリスリと自分の身体を押し付けてきた。
私は自分で意識する間もなく、ひょいといっちゃんを抱き上げる。
いっちゃんの体重と体温と、ふわふわの毛並みが手に触る。
抱っこして撫でながら、このふわふわは、いっちゃんだと思う。
らくの、しっとりツルンとした手触りとは違う。
このふわふわは、いっちゃんだ。
はっきり覚えていると思ったら、涙が出てきた。


わーわー泣きながら、いっちゃんと一緒にいたい、いっちゃんと離れたくないと祖母に訴えた。
祖母は困った顔をしているようだったが、涙でよく見えない。
絶対に手放さないと、いっちゃんをぎゅうっとしたところで、目が覚めた。


・・・・・(  ゚ ▽ ゚ ;)エ?・・・・・


これで終わりー???
もうちょっと触らせてー!!
延長プリーズ!!
王様、これじゃサービスが半端です。
まだ毛並みの匂いをクンカクンカしてないし、肉球プニプニもしてないし、ちゅうもしてなかったのに~。


いっちゃーん!
カムバーック!!
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サービスが半端な王様、9歳のとき

**どうでもいい注記**
ワタクシが本当に所有していた姿見はピンクの1枚だけで、他に何枚もという事実は、現実世界においては一切ない。
なんで姿見だったんだろう?
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そして一方、サービスゼロの今日のラクシュミーさん

サンラメラにあたりながらの爆睡中に、「うみょ~ん・・ぐうううう~」と大声で寝言を言っていたので、イエヤマネコも何か夢を見ていたようだ。
いっちゃんが「カイヌシにはもっとアイソよく!」と指導してくれてたらいいのになあ。

— posted by hipi at 11:14 pm  

T: Y: ALL: Online:
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