枠すら危うい

棚の上のイエヤマネコ。
10072807


冬は時々ここで寝ているけれど、暑い時期には近寄りもしないので、珍しい。


らくの左側の、白い棚の上部が空いているのは、つい数日前に文庫本の整理をしたから。
いっちゃんが君臨したぎゃおすマンションから、2年だけ住んだ仮ぎゃおすマンション、そしてここぎゃおす長屋と引っ越すうちに、本を整理しまくってかなり数を減らしてきた。
しかし本っていうのは、いつの間にか、じわじわ〜っと増える。
またもや棚がいっぱいになってしまって、写真では空いているハンパな高さの部分にも、部屋のあっちの隅にもこっちの角にも、ダラダラと積み上がっていた今日この頃。
で、らくのおしっこ結界撤去のついでに、
「本は棚に収まるだけにする」
という目標のもと、大量に処分をしたばかり。


そして整理のさいに、同じ本が2冊あってちょっとびびった。
前に読んだのをすっかり忘れて、また買ってしまうのはよくあることなので、同じ本が2冊あることは別に全然、驚かないのだが。
同じ本だった場合には、いつもは読んでいるうちに
「・・・あれ?これ、前に読んだよね?」
って気がついて、急にスラスラと、あるいは薄らぼんやりと、その後のストーリー展開などを思い出す。


ところが今回、2冊出てきた本は、以前に読んだ記憶がまったくなかった。
新しいほうの1冊は、1年くらい前に買って読んで、内容はまだはっきり覚えている。
古い方の1冊は、日に焼けてボロボロに古びているので、何年前どころではなく何十年前に買ったものと思う。
しかしいくら何十年前だって、「これ、読んだことあるような気がする」ってチラとも思わなかったって・・・。


しかも、軽めのエッセイとか、スススと読み終えてしまう類のものだったとか、難解でちっとも理解できなかったとかいう内容じゃない。
共感できる部分も、「は?」と突っ込みたい部分もテンコ盛りにあって、1年前に読み終わったときにはアレコレグルグルと考えてしまった、という本なのに。
いっこも中身を覚えてなかったって、ワタクシの脳みそマジでヤバいんじゃ?
ワタシは昔からなんでも忘れてしまうので、海馬の底が抜けて枠しかないのかと思っていたが、枠すら危うい。


余談だけど、本はもう増やしたくないんだよ。
以前は、スペースの問題で、定期的に本を処分しなければならないのが悲しかった。
もしもお金持ちになったら、本を処分せずにずっと所有していたい、自分の図書室があったらイイナと思っていた。


でも今は、本当に大事な本だけ、数冊程度を持っているのが理想となった。
本やCDを含め、ワタシが後生大事に抱えているモノたちすべて、ワタシがころっといっちゃんのところに行ったら、みなただのガラクタ、ゴミになる。
ワタシのガラクタを片付けるのは、おそらく美帆ちゃん(妹)になるだろうが、美帆ちゃんが気の毒なので、できるだけモノは少なくしておきたい。


いくら好きだって、残りの人生で何回、同じ本を読み返すのかと思うと、ゼロかもしれないというものも少なくない。
読み返さないかもって思っているのに、その作家が好きだから持っていたいとか、そういう理由で整理できないでいる。
なので数冊とは程遠い数の書籍があるのだけど、だんだんに減らせたらいいな。
もう一度読みたいと思ったら、図書館だってあるもんね。


なんて思っているくせに、日々着々と、ありとあらゆるガラクタが増え続けているぎゃおす長屋。
不思議な現象でございます。

— posted by hipi at 11:18 pm  

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2010.7
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