ラクシュミーを踏まないように、身体のあっちを捻りこっちを縮めてという高度な寝技が要求されたけど、平和な夜だった。
平和に一緒に何時間か眠ったのち、目が覚めたらしいラクシュミーがドカドカ暴れている音に、カイヌシ、うっすら意識が戻りつつもその度にまた寝てしまう。
しかし何回目かのドカドカのとき、ワタシの顔の横に「ドッスーン!」と飛び乗ったラクシュミーが、耳元で「ケコッ、ケコッ、ケコッ」とやりはじめ、反射的にうわっと起き上がった。
その直後、らくさん、盛大に猫缶をケー×3回。
ひー。
間一髪、アブナイところだった。
あと一瞬、起き上がるのが遅かったら、顔面に直撃するところであった。
あんまり眠いので、適当にケーを拭きとって寝てしまおうかと思ったが、拭いただけでは生臭くて無理だった。
空がうっすらブルーに染まる夜明け前に、シーツを交換。
時計をみると、あと3時間は寝れる時間だったので、2度寝。
朝起きてから、一応ラクシュミーに苦情を伝える。
「カイヌシの顔めがけてケーするのはヤメテください。」