23日撮影
同じく23日の写真
昨日の写真を使うほど、今日はらくの顔を見ていない。
朝・・・カイヌシが出かける準備をしている間にカリカリを食べて、のち2階の王冠ベッドへ戻って爆睡。
夜・・・カイヌシが仕事道具の片付けなどをしている間に猫缶を食べて、あとはコタツに引きこもり。
くりくりによると、今夜はラクシュミーがズバっとコタツの中出てきて玄関の前に行ったと思ったら、3分ぐらいしてワタシが帰ってきたそうだ。
こういうことは、たま~にある。
音を聞いているのだと思うけど、ワタシはもともと足音をあまり立てずに歩く上に今日はスニーカーだった。
いくらイエヤマネコでも、徒歩3分以上離れたところの、ほとんど無音の足音を聞き分けるのは難しいのでは?
ワタシの仕事道具は標準装備で23kgくらいあるので、ガラガラ引っ張れるキャリーケースで持ち歩いているから、聞こえたとしたらキャリーの音ではないかと思う。
しかし長屋は、駅から大通りを渡った奥の完璧な住宅街の中なので、キャリーを引っ張って運ぶのは大通りを渡るまで。
その先の住宅街の中は、担いで運んでいる(ガラガラ音が響くので)。
ということは、らくには約250m先の大通りを渡るキャリーの音が聞こえているのかもしれない。
そこから長屋の玄関までは、ちょうど3分くらいだし。
スゲエなあと思うけど、そのくらいは余裕で聞き取りそうな気もするよ。
だってイエヤマネコもネコだもん。
ついでなので、常々ちょっと気になっていたことをメモしておこう。
猫はよく『聴力が優れている、耳の良い動物。』と言われる。
その根拠は、一般的に人間の可聴範囲は20Hz~15,000Hz(子供は20,000Hzくらい)なのに対し、猫のそれは、諸説あるけれど30Hz~60,000Hzくらいとするのが主流のようだ。
おそらくはその数字をもとに、『猫は人間の3倍耳が良い』などと言われることがあるが、それは非常に誤解を招く表現だと思う。
「猫は人間より3倍も耳が良いはずなのに、つけていたラジオに寄りかかって寝ていた。」とか、「人間にとっては何気ない音でも、3倍も耳の良い猫にとっては暴力的な大音量。」とかいう記述を見かけることがあるが、それらはちょっと意味が違うような気がする。
『猫は人間の3倍の可聴域を持つ』というのは、『猫の耳には3倍大きな音で聞こえる』ということではない。
詳しいことは省略するが、Hz(ヘルツ)という単位は、周波数、つまり一分間に何回空気が振動するかということで、
『猫は人間の耳には聞こえない20,000Hz以上の高周波の音を聞く能力がある』ということ。
猫にとっての食料となる、ネズミや昆虫などが出す高周波音をキャッチできるように、可聴範囲が発達したという説がある。
高周波音キャッチで狩りがウハウハ→生存に有利、ということだろう。
猫が何もない空中をじっと見ているとき、天井裏のネズミの気配に耳を澄ませている場合があるそうだけど、それは
『人間の耳には聞き取れない小さな音を聞いている』のではなくて、
『人間の耳には聞き取れない高周波の音を聞いている』ということになる。
そういえば、猫が好む音楽として発売されているCDはクラシックがほとんどだけど、クラシックには高周波音が豊富に含まれている曲が多いそうだ。
あと、猫は男性よりも女性のほうに懐きやすい傾向があるそうだけど(一概には言えないが、傾向ということで)、それも一説には女性の声のほうが高いので猫の好みに合うのではないか、という話も聞いたことがある。
というように、猫と高周波音は密接な関係にあるのだが、反対に低周波の音では、猫より人間のほうがよく聞こえるらしい。
中音域はどうだろう。
人間の声は、性別・年齢・言語によって差があるが、だいたい300~3,400Hzだそうで、日本語の場合は500Hz ~15,00Hzあたりに集中する。
日本人がもっとも敏感に反応するのは、1,000Hz 近辺の中音域だそうだ。
反応が敏感な周波数域の音は、大きくはっきり聞こえる。
得意な音域という言い方をしてもいいかもしれない(誰もしてなさそうだけど)。
不得意な音域のものは、小さくしか聞こえない。
ぼそぼそ聞こえるだけでも他人の話し声というのは気になったりするが、ヒトの聴覚はヒトの声の音域に敏感に反応するように作られているのだから、気になるのが当然か。
そんなわけで話を猫に戻して、音域によっては、猫よりも人間のほうが大きな音で聞こえていることがあるらしい。
ラジオに寄りかかって寝てうるさくないのかネコ?
と思うが、ヒトの声のおしゃべりなどは、猫にとってあまり得意な音域ではなかったら、そんなに気にならない音なのかもしれない。
そういえば以前テレビで、冷蔵庫の前に猫のご飯を置くと、猫にとっては冷蔵庫の稼動音がうるさすぎるのであまり食べない、という番組を観たことがある。
それも正確さに欠ける表現で、正しくは
『冷蔵庫のモーター音には、人間には気にならない(あるいはまったく聞こえない)程度でも、猫にとっては敏感に反応する周波数域の音が含まれるので、騒音に聞こえている(可能性がある)』
ということだと思う。
猫にはなんでもかんでも全ての音が、ニンゲンの3倍の大きさで聞こえているということではない。
音の大きさはdB(デシベル)という単位で表すが、しかしこちらに関しては、猫と人間の能力の差がどのようなものなのか分からない
ただ、猫もヒトも、得意な(敏感に反応する)周波数域の音は大きく聞こえる。
ワタシがキャリーをガラガラ引きずって大通りを渡る音は、人間にとってはただのガラガラ音だけど、人間には聞こえない高周波の音も含んでいるのかもしれない。
その音が猫の聴覚にとって得意な音域にあたっている可能性もある。
その大通りの車の走行音は、夜、しーんとしているときなどワタシにも聞こえることがあるのだから、イエヤマネコにとっては250m先でカイヌシがキャリーを引きずっているのを聞くくらい、コタツで寝ながらだってできそうだ。
**音量が同じなのに、周波数によって聞こえる音の大きさが全然違うという驚愕の事実を体験したいとき、
あるいは自分の可聴域を確認してみたいときは
http://www-antenna.ee.titech.ac.jp/~hira/hobby/edu/sonic_wave/sine_wave/frequency/index-j.html
こちらでドゾー。
ただし、スピーカー、ヘッドフォン、PCのサウンド機能によって結果に差が出ると思われるので、テストは正確なものではないように思います。
お遊び程度と捉えてください。
**聴力は加齢によって衰えて、特に高音域が聞こえなくなるという。
年齢別の可聴域については
http://saunderslog.com/2006/06/12/the-mosquito-ring-tone-this-adult-can-hear-it/
で。
英語のページだけど、可聴域がグラフになっているので読まなくても分かるです。
上のテストでワタクシ、27.5Hzから22050Hzまで聞こえてしまった。
幼児並みの聴力だ。
耳が若いと喜ぶべきところだけど、ワタクシ少々、音に関して神経質なところがあるのでちょっと複雑。
いや可聴周波数とデシベルへの反応は違うんだけどね・・・。
でもってオレ、27.5Hzが聞こえるので、らくの耳には聞こえないけどワタクシには聞こえる音があるってことだよ。
イエヤマネコに初めてちょっと勝った(気がする)!
にしても、可聴周波数のテストをやってみて改めて思ったが。
ネコよ。
やっぱスゲー!
60,000Hzまで聞こえるって、それどんな世界だー!!