屋上に出たいとイエヤマネコが鳴く。
雨が降ってるよと言い聞かせても、階段の下でみょんみょんみょんみょん、いつまでも鳴いている。
ああうるさい。
どうせ出ないだろーと思いながらも、じゃあ行ってくれば~とドアを開けたら。
らくさん、数秒間の躊躇はしたものの、バシっと屋上に出て行ってしまった。
カイヌシ、ちょっとびっくりしたが、雨とはいえまだ寒いって季節ではないし放っておいた。
雨の屋上で、どっすんどっかん暴れている音が聞こえてきても、放っておいた。
そのうち、ドガガガガガっ!!と、ものすごい音が階段から聞こえてきた。
てっきりイエヤマネコが階段から落ちたのだと思い、さすがに駆けつけると。
らくは、じ~っとして、階段の真ん中あたりでお座りしている。
「らく」と声をかけると、びっくり顔でこちらを見るけど、動かない。
らくや。どうしたの。
抱き上げようと手を伸ばしたら、らくさん、にゅるんと逃げて、階段をトットットと降りていった。
なんか変だね。
そう思いながら何気なく、らくが座っていた場所を見たら、ぎゃ。
ぎゃああ~。
でっかいカナブンがヨレヨレしているー!
らくは肉球でカナブンを押さえていたので動かなかった、つか、動けなかったらしいと理解はしたが、カイヌシ、これも無理だからー!!
ってことで、今日もくりくりを呼びつけてヨレカナブンを外に逃がしてもらって一件落着したが、らくや。
アナタ、もしかして狩が上手だったりして。
虫たちにとっては、あなどれないデブなのかも。
ヨレヨレになるほどカナブンをイジメルし。
という話しをくりくりにしたら、最初からヨレヨレだったから、らくにも捕まえられたんだよと言う。
・・・なるほど。
あなどれない(かもしれない)イエヤマネコの、華麗なる階段ダダダ