T4とコルチゾールの検査結果の連絡が来ない。
月曜日と言われていたけど、電話一本ないまま今日になった。
甲状腺も副腎皮質も大丈夫とカイヌシ自信満々なので、ずっと放っておいたけど、いくらなんでももう金曜日。
どうしたことかと、こちらから電話をかけた。
結果を聞いてびっくり。
T4は3.0で正常値内だけど、コルチゾールは5.0以内が正常のところを2倍の9.9あったという。
クッシングの可能性があるので、今後どのように検査の手順を進めていこうかと考えていたのでお電話が・・・と、先生。
連絡がなかった言い訳にちょっと「?」だけど、検査結果には「???」であった。
以下、先生の説明。
冷静に聞こうとしたのだが、冷静ではなかったかもしれないので、いろいろと記憶違いがあるかもしれない。
コルチゾールはストレスなどを感じると副腎皮質から分泌されるホルモンだけど、過剰に分泌されているのは、副腎皮質に問題がある場合と、下垂体や視床下部に問題がある場合がある。
現在らくは『クッシングの疑いがある』という段階で、確定診断するにはいくつかのステップが必要になるが、最初にACTH試験というものをやりたい。
検査の内容は、まず採血をしてコルチゾールの値を計り、次にACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を筋肉注射してしばらく時間をおき、再度、採血をしてコルチゾールの値を調べる、というもの。
半日程度、ラクシュミーちゃんをお預かりさせていただくことになる。
それで確定できなかったら下垂体を診るためMRIとかも考えて・・・
って、ちょっと待って~!!!
カイヌシ、ここで大慌て。
お預かりはダメですムリです。
だってだって先週の健康診断でも、診察台に水を垂らしたようになるほど肉球から発汗して、採血の後の待合室では見ていて怖いくらいに呼吸が速かった。
そんな臆病でびびりのラクシュミーを、またすぐ病院に連れて行き採血するだけでも、とっても心配なのに。
さらにカイヌシに置いていかれて病院で一人になって、知らない場所に閉じ込められて、知らない人に囲まれ抑えられてまた採血なんて、らくがどれほど怖い思いをするかと思うと・・・。
無理ですーっ!
そんなことをしたら、病気になってしまいそう。
絶対に無理!
そう先生に訴え、それからコルチゾールはストレスを感じると分泌されるのなら、病院にいた間はストレス感じまくりだったはずなので、数値が高いのはそのせいということはないですか?と聞くと、
「3日間くらいずっと強いストレスを感じていたなら数値は高くなるでしょうけれど、病院に来てからのストレスということなら、そんなにすぐに数値には表れません。」と言う。
さらに、「コルチゾールでこういう数値が出たら放っておくことはできないし、ずっとコルステロールが高いのも気になります。」
と。
それは分かりますし、ただ放っておくつもりはないんです。
でも病院に預けての検査は絶対に無理なので、往診で採血してもらうとか、らくにとって少しでも負担にならない方法を何か考えたい。
とりあえず来週中に、一度、病院のほうにお伺いします。
そう話しをして、電話を切った。
カイヌシ、も、泣きそう。
だいたいクッシングって何?
知らんがな。
猫では稀だと先生も言っていたけれど、ネットで検索しても、猫のクッシングに関する情報はすごく少ない。
しかしいくつか拾った記述を読めば読むほど、らくには当てはまらない。
ペットウェル というサイトの、
猫のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症) というページには
***症状***
●水をたくさん飲む
●おしっこの量が増える
●食欲が異常に増す
●お腹が膨れる
●皮膚がうすくなる
●脱毛などの症状も見られます。脱毛は体の両側に左右対称で起こるのが特徴で、脱毛した部分の皮膚が黒ずむ場合もあります。
***原因***
●下垂体や副腎の腫瘍。
●しかし多くの場合は、副腎皮質ホルモン薬(ステロイド剤)の長期間にわたる投与や、一回の大量投与が原因。
とある。
らくに当てはまっているのは、強いて言えば『お腹が膨れる』という部分だけで、しかしラクシュミーはデブ、しかも下半身、特に腹肉がたっぷりの洋ナシ型デブなので、お腹が膨れていて当然といえば当然なのだ。
洋ナシだって、最近なったものではないし。
ラクシュミーがうちにきた生後4ヶ月のときから、
顔はとんがっていて
身体もとても細いのに
お腹だけはタプっと丸くて
らくはそういう体型=腹肉がつきやすい体質なのだと思っていたけれど。
分からなくなって、おっぴろがってるラクシュミーをじと~っと見る。
毛並みはピカピカ、皮膚はキレイ、目はびっくり&イキイキしてるし、表情はおもろい。
どう見ても元気で健康そうなんですけれど。
病気(クッシング)とは思えないが、100%安心はできず、
ねこまたさん に泣きの電話。
あ。電話していい?ってメールしたら、ねこまたさんから掛けてくれたのだった。
すまんことです。
ねこまたさんちのちぼりちゃんも、コルチゾールの検査をしたら数値が高くて、大学病院の内分泌の権威という先生のところでACTH試験をしたことがある。
結果はちぼりちゃんはクッシング症候群ではぜんぜんなくて、血液検査でコルチゾールが高かったのは病院でのストレスのせいでしょうということだったそうだ。
そのときの話しを詳しく教えてもらいながら、ラクシュミーの状況を説明。
ねこさまさんも、らくはクッシングじゃないと思うと言ってくれる。
猫のクッシング自体が非常に稀で、その稀な猫さんはほとんどが老猫さんだという。
症状は『でぶ』という以外は一個も当てはまらなくて、クッシングを疑った原因はコルチゾールだけ。
しかし猫については、コルチゾール値というのはあまり当てにならない。
猫に限らずヒトも犬もらしいけど、コルチゾールは朝と夜でも数値がかなり違うし、そもそも猫のコルチゾールの正常値というものがちゃんと分かっていないし(クッシングの猫さんが非常に少数なので、データが揃っていないそうだ)、ストレスや興奮でたちまちドバドバと分泌されて体内を駆け巡る物質だという。
それについてはらくを診てもらった先生とは意見が異なるが、ワタシも『たちまちドバドバ』のほうが納得できる。
ストレスに対応するホルモンなら、その場で分泌されないと意味がないのでは?という気がする。
さらに、コルチゾールの数値だけではクッシングの確定診断はできず、さらに、なぜ副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌されてしまうのかについては、腫瘍の有無を調べるためにMRIなども含めた検査をしながら、ひとつずつ可能性を潰していくしかないようだ。
でもらくはでぶなので、MRIを撮るといっても麻酔には大きなリスクがあるわけで。
そこまでして撮っても、特に若い猫さんの場合、下垂体の腫瘍などは、はっきりとは分からない場合も多いそう。
ねこまたさんと話しながら気持ちが落ち着いてきて、預けて検査などはやめようと決めた。
たった今、でぶという以外は何の問題もないのに、いろいろな検査を次々とやるメリットが何も思いつかない。
病院には一度行って先生と話しをしようとは思っている。
当分は痩せるほうをガンバルことにして、検査は(とにかく今は)やめる。
先生は「大変です!コルチゾールが!」っていう感じだったので、何か言われるかな。
何を言われても、らくがクッシングだとはどうしても思えないから、(今は)検査はやらないよー。
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コルチゾールとは関係のない話だけど、今回らくが診てもらったのは大学病院のような大きい設備のところではなく町の獣医さんだけれど、MRIがあるそうだ。
ほんの数年前までは、MRIのある動物病院は全国で何軒と数えるほどしかなかったのに、ここ何年かで急に増えたきた。
お手ごろ価格のものが発売されたのかもね。
高度医療機器が普及するのは良いことだけれど。
ちゃんと撮影できるのか?とか
撮影した画像を診断できるのか?とか、イジワルな疑惑も湧いてくる。
診断材料となるような、しっかりした画像を撮るのには、技術と経験が必須のはず。
撮った画像を理解し、読んで、診断するには、知識と経験が必要なはず。
教科書に載っているサンプル画像を眺めただけでは、絶対に不十分だと思う。
機械だけあっても、扱うニンゲンが未熟では、正確な診断はできない。
MRIが普及することによって、誤診が増えるようなことには、ならないようにしていただきたい。
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今日のらくさん。
そんなにヒドいでぶには見えないのに
腹肉さえ減らせれば・・・
コルチゾール