仕事で定期的に会う人の16歳の猫さん。
去年の夏ごろ、ときどき咳をするようになったと聞いた。
他は元気で異常は感じられないそうだが、念のために病院に行ったほうがいいかもねとチラリと言った覚えがある。
そのあとは特に猫さんの咳の話はでなかったので、落ち着いたのかなと思っていた。
先週、その人が、「猫が急に痩せてきた、やたらと水を飲むようになった。」と言う。
痩せて水を飲むようになる病気はあるのかと聞かれたので、私も少ししか知らないけれど慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能亢進症などがあると話し、糖尿病は分からないけれど、食欲がなくだるそうなら腎臓かもしれないし、ご飯をいっぱい食べてハイパー元気なら甲状腺かもしれない。
一度獣医さんで血液検査してもらえばだいたい分かるので、なんでもなければそれでいいし安心料と思って病院に行ってみたほうがいいと思うと伝えた。
普段からおっとりした猫で(ソマリ、長毛さんだそうだ)、特にハイパー元気にはなっていないから甲状腺はないと思うといいながら、良い病院を知らないかとも聞かれた。
今まで猫さんは病気をしたことがないので、15年前の去勢手術以外で病院に行ったことがないそうだ。
その人の家はワタシが1年ちょっと前まで住んでいた、仮のぎゃおすマンションの近くなので、近辺の病院はリサーチしていたこともあり、何軒か名前をあげた。
そのうちの一軒、その人の家から一番近い獣医さんの電話番号をその場で携帯のネットで調べて、その場で予約を入れていた。
そして今日。
またその人に会い、検査結果を聞いた。
肺の間に、腫瘍ができていたそうだ・・・。
夏ごろから続いている咳は、肺が腫瘍に圧迫されているからだそうだ。
悪性か良性かは分からないらしい。
抗がん剤で様子を見ることになり、1日おきに通院しているとのこと。
その人は独身一人暮らしで、仕事が忙しい。
家を空けることが多い。
私もそうなのだけど、仕事は何時に終るか分からない。
猫さんのことももちろんだけど、その人のことも心配になった。
猫さんの体調が良くないときに、仕事に出かけなくてはならないのは辛い。
けれどたぶん、きっとどうにかなる。
猫さんもその人も辛いときはあるかもしれないが、毎日を一緒に乗り越えていくうちに、自然とうまいこといくようになる思う。
猫さんの腫瘍は、悪性じゃないかもしれない。
あるいは抗がん剤が、しっかり効いてくれるだろう。
テリーさんの兄弟猫のりんごちゃんも、悪性リンパ腫が完全寛解した。
きっときっと、どうにかなる。
そう願っている。
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