中央線・高円寺駅から徒歩3分半のガード横、某カラオケスナック店にて。
↓)週に2回やってきて、毎回マイ・ウェイをうっとりと熱唱する常連のおっさん。
これだけ歌っていても、ちっともうまくならないのが持ち味。
↓)続いてこれまた常連の、自称チョイワルおやじが登場。
「これでも若い頃はずいぶん女の子を泣かせてさー」とかいつものセリフを吐きながら、いつものストーンズのサティスファクションを歌う。
↓)チョイワルに刺激されたのか、「オレ昔パンクバンドやっててさー、けっこうワルかったんだよねー。」
とか大声で一人語りをしたあげく、唐突にピストルズのアナーキー・イン・ザ・U.K.を歌いだしたおっさん。
(ほんとは高校の学園祭で一回歌ったら気持ちが良かったので、勇気を振り絞ってライヴハウスにスターリンを観にいってすっかりビビッてしまい、それっきり。)
↓)パンクおっさんがまだ歌っているのに、
「ケトーの歌ばっかり歌ってんじゃねえ!ニッポンジンならヤザワだろーっ!!ロケンロー!!!」
とか叫びながら乱入してきたおっさん。
なんかヤザワの曲を歌う(ワシは聴いたことないので、曲名を知らん。)
↓)ヤザワのおっさんがまだ歌っているのに、
「ニッポンジンの心は演歌だろーっ!!」とか叫びながら、ヤザワおっさんを跳び蹴りで追い出してマイクを奪い取ったじいさん。
サブちゃんの、なんとかという曲を情感たっぷりに歌い上げる。
↓)あの・・・ボクも1曲いいですか?
とおずおずと出てきたわりには、派手な身振り手振りで汗だくになってアニソンを歌い踊るイチゲンのおっさん(に見えるけど、実は20代)。
↓)アニソンおっさん(20代)のあまりの空気読まなさぶりに呆れ果て、軌道修正を試みて、永遠のスタンダードj-popナンバー、愛しのエリーをしっとりと歌ってみる店のマスター。
↓)誰ものってこないし拍手もないし、どうしていいのか分からない顔をしながらボーっとしている客のおっさんたちにキレて、ヤケクソでザッパ大先生の『Bobby Brown』を歌いだしたママ。
カラオケにはない曲なので、アカペラで。
店内には、もはや修正不可能な空気が渦を巻いた悪夢の一夜だったという。
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注)カイヌシはカラオケのある店にいったことないので、真偽のほどは知らんです。