ワタシが手に持っていたご飯茶碗を見つめながら、シャーシャー言ってる。
そばに来ようとした三毛ちゃんにもシャーとやって、追い払った。
先日はずいぶんとお行儀のいい子だと思ったが、いきなり豹変。
シャーシャーしているので手に持っていたご飯は水墨さんの前に置いて、三毛ちゃんには別のお茶碗で別の場所にご飯を置いた。
しばらくして、水墨さんが食べているかそっと覗いたら、いつの間にかブニが来てて順番待ちをしていた。
もうしばらくしてまた覗いたら
水墨さんは、椰子マットの上で寛いでいる。
三毛ちゃんは玄関を挟んだ反対側で、食べている。
近所の人の話だと、ブニは三毛ちゃんのお父さん。
三毛ちゃんがまだ小さかった頃は、ブニは三毛ちゃんたち4兄弟を引き連れて歩いていたそうだ。
三毛ちゃんは薄三毛お母さんとは仲が悪いが、ブニお父さんとは今でも仲が良い。
ブニの姿を見つけると、「エエエエエ~」と甘えた声を出しながら走りより、ゴロゴロとすり寄っている。
ブニはこのあたりのボスで、ケンカをして怪我をしていることも多いけれど、普段はとても穏やかな猫だ。
ケンカの相手はたいていはチンピラさん(うちではそう呼んでいる)という、艶々真っ黒のオスの大猫。
チンピラさんは暴れん坊で、肩を揺すってウロウロと徘徊しながら、目が合った猫に片っ端からケンカをふっかける。
メスでも子猫でもおかまいなしで、うちも突撃されて網戸がはずれたことがある。
近所のニンゲンの間でも評判の乱暴モノ。
しかし去年の夏くらいから、家の周りでチンピラさんをあまり見かけなくなった。
ブニは目だった怪我をしなくなったし、たぶんだけど、縄張り争いでブニが勝ったのではないかと思う。
ワタシはそんなブニにちょっと惚れているので、うちの前を歩いているブニに挨拶したり声をかけてみたりするのだが、ブニはこちらをチラリとも見ずに、悠々と、タスタスタスと去っていく。
カッコイイ。
うちから100mも離れていないところにプロの猫おばさんがいて、ブニも水墨さんも、いつもそこでご飯を食べているそうだ。
水墨さんは未去勢に見えたが、そこのおうちに通っているのなら、済みかもしれない。
ブニは未で、ブニの子供たちが近所にワラワラいる模様。
ブニはさすがボスだけあって、なかなか捕まらないらしい。
で、そのブニがうちでご飯を食べるのは初めてだけど、水墨さんもブニもなぜ急に来るようになったのか。
ブニは三毛ちゃんが連れてきたような気がする。
「あそこんち、チョロイよ」とかなんとか言って。
三毛ちゃんや。
もうこれ以上は連れてこないで~。
今日はドロボウ柄の『ドロボウさん』も来た(ご飯はあげてない)。
いっちゃんのように完璧に丸い気品溢れるドロボウ柄ではないけれど、なかなか可愛い。
この子もおそらく、ブニの子供。